Hadrian's Wall |
8日目 Lake District Day 4
Kezwick=> Roman Army Museum=> Hadrian's Wall=> Vindolanda=> Stone Circle=> Derwent Eater=>Kezwick
湖水地方4日目も晴天。 今日は湖水地方を離れ、イングランドとスコットランドの境にある、ローマ帝国・ハドリアヌス帝時代に、北方の蛮族から帝国を防御するために作られた城壁を見学、その後Kezwickに戻り町はずれにあるStone
Circleに立ち寄り、最後にDerwent湖畔で湖水地方の旅を締めくくります。
Kezwick=>Roman Army Museum=> Hadrian's Wall=>Vindolanda
英国の首相であったチャーチルは、「英国がいつから国家とした発生したか?」という質問に「ローマ時代から」と答えています。
ローマ帝国は紀元後1世紀には英国に進出北へと領土を拡張していきました。しかし、英国平定後も絶えず北から蛮族の攻撃に悩まされたハドレアヌス帝は、AD122年イングランドとスコットっランドの境界を国境とし、ここに延長117kmの城壁を作ります。
この城壁の石は、後世城(Carlisle 城など)や教会の建築材料として使われ、当時の城壁の高さは今は見る影もありませんが、いたるところに城壁の基礎部分や、城壁に沿って作成されたローマ軍の駐屯地跡が残り、現在も発掘が行われています。
Hadrian's Wallは、東はNew Carlisleから西のSalway Fifthまで、いたるところに残っているそうですが、中でも保存状態がいいとされているCaarlisleから東へ30kmのところGreenheadにあるRoman
Army Museumを訪れました。 KeswickからA66、M6でCarlisleでおりてA69に入り、途中からB6318に入ります。この道は片側1車線道路で、丘陵地帯にある牧場の真ん中をまっすぐつき切っています。Up/Downを楽しみながらしばらく走るとRoman
Army Museumに出ます。
Kezwickからここまでの所要時間は約1時間半、約95kmの道のりでした。 こちらのドライバーは、田舎道(B道路)でも80Kmぐらいで飛ばしてくるので、後ろから追いかけられるとこちらも飛ばしてしまいます。B道路の制限速度は48km、道路わきにはカメラが設置されていてスピード違反を取り締まっているようですが、彼らはカメラのありかを熟知しているのかも知れませんね。
博物館内には多くの発掘物が展示されており、中でも驚いたのは当時の革靴がそのままの形で出土していることです。 これは、この土地の特性により革製品などが腐敗しない土壌のためで、我々は1900年昔の兵士たちの生活の一端を見ることができます。
Museumのすぐそばには小高い丘があり、この丘に沿って城壁が残っています。ローマ帝国の隅々まで旅したハドリアヌスはこの地に立ってどのような思いをはせたのでしょう。 彼は帝国が膨張しすぎ国境を維持するのに困難だと判断を下し、各地を訪れ確実に帝国を存続させるための国境を再定義し、Reengineeringを行ったことで有名ですが、この地は北の最果て、まさにLands
End (イングランド島の西の端にある地名)だったことでしょう。
Museumのそばにある丘に登ると、城壁が延々と続いているのが確認できます。今はその面影もありませんが、昔は高さ十数メートルの城壁が丘の上を連ね、最新の兵器が配備された砦が数百メートルおきに配置されていた様相は、北方の蛮族にとってそれだけでも脅威を覚えたに違いありません。でも南方から来た兵士にとってまさにここは「防人の歌」の世界だったでしょう。
Hadrian's Wallのサインボード | Roman Army Museum |
Hadrian's Wall | Hadrian's Wall |
Hadrian's Wall=>Vindolanda
Roman Army Museumを後に再びB6318を30分ぐらい走ると、そこにVindolanda 駐屯基地跡があります。これらの駐屯基地には、兵士を相手に商売をする街ができ、ローマ文化の中継点となったそうです。基地の中には、将校屋兵士の建物、会議場、ローマ風呂、馬小屋、兵器・食物小屋など、前線の生活に必要な施設がそろっていました。 どこにでも風呂を作ったローマ人は、温泉が好きな日本人に似ていますね。 博物館の前にはローマからの距離を示した道標がありました。
後日談ですが、ホテルの人に聞いたところによると、Hadrian Wallの中で一番保存状態がよく、また大きな駐屯地跡が残っているところはHausesteads
Roman Fortだそうで、博物館も併設されており、VindrandaからさらにB6318を進むと左側にあるそうです。
城壁のところどころに作られた城砦 |
Roman Fort | ローマからの距離を示すマイルストーン |
Vindolanda=>Castlerig Stone Circle
Romaの遺跡を後に、A69、M6、A66と来た道をKezwickにもどり、丘の上にあるStone Circleを訪れました。
これは、紀元前3000-2000年に作られたものと言われ、直径30m、石の数34個が円弧を描き、祭事につかつたものと伝えられています。
丘の上の牧場にひっそりとたたずむ石のサークルを見ていると、空からUFOがこれを目当てに下りてきそうに思えるのは妄想でしょうか。
Stone Circle |
Castlerig Stone Circle=> Dertwent Water=> Underscar Manor
Stone Circleから湖水地方最後の立ち寄りポイント、Dertwent湖畔へ向かいました。 湖のそばの駐車場に車をとめしばらく湖畔を散策、晴天に恵まれた湖水地方の旅を締めくくりました。
夕暮れ近くのDertwent湖 |
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