東洋陶磁美術館(大阪)
青磁器六点

大阪中の島にある東洋陶磁美術館には中国や高麗青磁の名品を多数収蔵しています。
母体は安宅コレクションで、安宅産業の事業破たんから主力銀行の住友銀行を含む住友グループ21社がこれをが大阪市に寄贈し、
これを収蔵展示するための美術館を1982年11月に大阪市が設立したものです。その後李氏の寄贈韓国陶磁のコレクションをこれにくわえ
東洋陶磁器の収蔵物では世界に肩を並べる美術館として一目を置かれています。

龍泉窯

 国宝 元 飛青磁 花生(13-14世紀) 

大阪の東洋陶磁美術館を訪れるたびにこの飛青磁の前で釘付けになってしまう名品。
青磁の色、鉄斑の飛び、丸みを帯びたふっくらとした形状に惚れてしまう。 バウアー美術館(ジュネーヴ)にも類品があるとされているが、
小生が訪れた時は展示がなかった。(カタログによると飛青磁の大皿も収蔵している。)

重文 南宋青磁鳳凰耳花生 (12世紀)


この形状の花生は多く見かけられるが、青磁釉が緑青色を発色する「砧青磁」の名品。

汝窯

北宋汝窯青磁水仙盆(12世紀前半)


日本に2点あるとされている汝窯陶磁器の一点。


宋官窯
南宋官窯青磁長剄瓶 銘 「鎹」 (12-13世紀)


この瓶にはひびが入っており、これを鎹の形をした金属をはめ込み補修しているところからこの銘ががついたとされている。

南宋官窯青磁八角瓶 (12世紀) 


由来は北京の故宮博物院に秘蔵されていたものが19世紀末に海外に出て英国のハリソン氏の個人所蔵品となり1970年にロンドンクリスティーズ
のオークションで安宅コレクションに加わった。 


鈞窯

北宋月白釉碗(11-12世紀)



鈞窯特有の失透性の青色釉がかけられており口縁部ではこれが薄くなり特有の淡黄褐色を呈している。


  

 

 
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