今年の夏に金沢の県立美術館で古九谷の絵皿を見てからその美しさ、創造性の高さに感銘を受けました。古九谷はいまだ加賀で焼かれたものか、伊万里で焼かれたものか論争が続いていて興味を覚えます。とりあえず伊万里・鍋島を見たいとそのコレクションで有名な栃木県足利市にある栗田美術館を訪れました。

栗田美術館は広大な敷地の中に(ほとんど一山が公園美術館になっている)いくつかの近代的な美術館が点在し、伊万里と鍋島だけのコレクションが展示されています。鍋島の中で特に注目に値するのが青磁に色絵や染付を施されたもので特に五葉松描いた色絵の絵皿は背景の青磁の色から浮き出るように松のはが生き生きと描かれています。青磁器とは青磁の色の微妙な色合いを楽しむものとばかり思っていましたが、このような取りこみ方があることを改めて知ることが出来た作品です。また、伊万里の唐花図皿も平底の形といい赤絵の色使いといいすばらしいものでした。

陶磁器に興味のある方にはお奨めの美術館で、入場料1、500円は決して高くはありません。 またここのsiteで多くの展示物を見ることも出来ます。 

http://www.kurita.or.jp/

伊万里色絵唐花図皿(1695年)

 

鍋島青磁色絵五葉松図大皿(1688-1703)

鍋島青磁染付女郎花図大皿(1688-1703)

 

鍋島色絵岩牡丹植木鉢図大皿(1661-80)

鍋島色絵三方割牡丹図皿(1688-1703)

伊万里色絵松竹梅双鳥文図皿(1673-1704年)

鍋島青磁染付紫陽図大皿(1716-1735年)

 

   

 

 
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