中秋の候となりましたが、まだまだ暑い日が続きますね。

さて、9月の大宮だよりは新幹線の20時間の旅を報告します。20時間といってもほとんどが線路の上で動かない新幹線に閉じ込められ、夜明かしをしたお話です。

この事件の発端は、9月11日神戸での仕事を終え、大急ぎで新神戸発17:00東京行き「ひかり」に飛び乗ったところから始まります。この頃にはすでに先行列車が名古屋・三河安城間で豪雨のため運転を見合わせていたのです。そんなこととは知らずに、駅弁をほおばりながらビールを胃袋に流し込んでいると、京都駅で、豪雨の知らせ。30分停車したものの、動き出しのろのろながらも東京へ。ところが米原の手前でついに停車して動かなくなりました。車内放送で名古屋・三河安城間に1時間40ミリ以上の雨が降っているので運転をしばらく見合わせるとのこと。そうこうするうちに米原付近も強い雨になり、米原ー名古屋間も運転不能になり時間が刻々と過ぎてい行きました。22時ごろ、列車は再び動き出し米原駅で臨時停車。一応ホームにお降りられる環境になり一安心。ただこの時点で、大阪行きの最終で戻っていたら大阪のホテルでゆっくり足伸ばして横になることができたのですが、もう少しすれば雨が小止みになり、今日中に東京に着けるだろうと誤判断してしまいました。(この時点で駅員に文句を言いながら降りた年配の大阪弁のおば様たちは的確な判断でした。)

23時を過ぎ、雨が激しくなり夜明かしを覚悟かと、電池の残り方を気にしながら、i-modeで米原駅付近の旅館・ビジネスホテルを探しましたが1軒も見つかりません。息子にもメールしてNetで調べさそうとしましたが、i-modeのメールで家にいないので調べられないとの返事。車内でもi-modeの電波が飛び交います。みんな情報探しをしているのか、メールを送っているのか、ほとんどのビジネスマンが携帯とにらめっこ。そんな中に、近くに座っていたおっさんだけは、名古屋のバーのママに電話して名古屋の雨の様子を聞いたり、部下の奥方に電話して本人が寝たというのにに長話をしたりして(これ暇つぶし?)、みんなに情報をばら撒き大活躍でした。

そうこうするうちに、後続列車に病人が出たとのことで列車は米原駅を出発し再び鉄路の上で停車。ついに夜が明けてしまいました。この頃には使えるトイレも少なくなり、洗面所の水も出なくありさま。飲み食いするものもなくひもじい思いをしていると、10時を過ぎて岐阜羽島まで行って新大阪に折り返すとのアナウンスがあり、列車は岐阜羽島へ。ここから新大阪に折り返し新大阪に着いたのが13時を過ぎていました。ホームでJRの職員が一応弁当とお茶を無料で配ってくれたのですが、弁当を入れる袋もなくまた箸もついていなかったので食べられず。新大阪の駅には人が一杯で、あちこちで地べたにへたり込んで開通するのを待つ人があれば、払い戻し清算書には長蛇の列、仕方がないのでそのまま大阪駅に行き、大阪駅で30分並んで料金を精算、飛行機の予約カウンターに並んでいると20分たって「本日の東京便は満席でキャンセル待ちもほとんどないとのこと」、そんなことはじめからわかっているのなら何処かに告知を貼り出しておけば並ばなくても済むのにと、旧ソ連の人々の気持ちを体験。まだまだJR系の仕事は役所仕事だなーとあきらめ、とりあえずこの時点でその日東京に帰ることをあきらめました。

その晩大阪に一泊、翌日ようやく動き出した新幹線で東京に戻りましたが、京都ー岐阜羽島間などあっという間に通りすぎてしまい、やはり「通常が異常なのかも」と考えさせられました。 名古屋付近は未だ街中が水に漬かっており、これでは列車が動かなくても仕方がなかったと納得。

今回の体験を通し、状況判断を誤ったことを改めて反省をしました。結論は、

1.行動判断は、無理をせず楽する方法を取る。

米原から大阪に戻っていれば、翌日早い飛行機で東京に戻れた。(同じように大阪で足止めされた同僚は、未だ小生が米原付近をうろついていた頃すでに機上の人となっていった。)

2.携帯の電源コードはいつも持ち歩く。新幹線の化粧室には100Vの電源がある。

日帰りの旅行には電源コードを持ち歩かないのですが、いつもバックに入れておく。

3.旅館・ホテル、時刻表などのi-mode検索siteをbook markしておく。

米原駅前にはビジネスホテルはないが米原駅から15分ほどの彦根には多くあることがわかりました。

http://www.hypertimetable.com/imode/index.htm

4.カロリーメートを一箱必ずバックに入れておく。

久しぶりに空腹を体験した結論です。

 

以上、こんなことは起こらないほうがいいのですが、万一の時お役に立てば幸いです。

 

 

  

 
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