ナポリ=>フィレンツエ=>ピサ

翌朝ナポリ駅からEurostarに乗りフィレンツェへ。Eurostarは250Km以上の速度で走るイタリア新幹線でナポリーフィレンツェ間を3時間半で結びます。2等車は2人がけの対面シートで真ん中にテーブルがありゆったり座れます。ドイツのICEのずんぐりしたデザインに比べるとノーズをより長くした流線型にデザインされています。

列車に乗る前にツアーコンダクターから「イタリア人は指定の座席を間違えることが多く、いったん座席に座ってしまうと自分が間違っていても席を立とうとしない。」と聞いていました。乗車する列車はナポリ発でなく、我々が乗り込んだときはすでに多くの座席が埋まっていました。其の中に同行の2人の席がイタリア人老夫婦に占領されているではありませんか。 彼らが自分の座席を確認し間違えがないということを確かめた後、英語とイタリア語の通じ合わないコミュニケーションが始まりました。 ようやく相手の切符を確認すると1ヶ月先のチケットでどうやらご主人が間違えたみたいなのです。ご主人はようやく切符が違うことを理解したようでうでしたが奥さんは頑として動こうとしません。そうこうするうちに列車は発車してしまいました。 ご主人と奥さんとでなにか大声で会話をしているようですがイタリア語につき内容は不明。でも次のような話ではないかと推察されます。場所はナポリなので関西弁で:

主人 「なあダーリン、我々の切符は1ヶ月先のものみたいや。この座席は空けんとな、、、」
奥方 「あんた、何を言ってるん。あんたがちゃんと買ったんでしょう。 私は動かへんからね。」
主人困って 「そうは行っても、こちらの日本からのお客さんがこの籍の切符を持ってはるんや。替わらんとイタリア人の恥やで、、、」
奥方 「私は年とってるし、2時間も立って旅行なんてでけへんのよ。こちらの人は若いやないの。あんた何とかしなさい。それまで私は動かへんよ。」
主人 「困ったな。ちょっと待っててや。座席があるか車掌に聞いてくるから、、」と席を立って空席を探しに行く。 
その間奥方はそ知らぬ顔で座り続ける。  主人が車掌を連れて帰ってくるも、どうも空席はなさそう。
主人 「あいにく今日は満席でどこも空いてないねん。 しょうがないわ。」
車掌 双方の切符を確認して 「あいにやけどこの切符は本日のものではありません。本日は満席で立ち席になります。」
奥方 ようやく車掌にせかされて席を立つも主人に噛み付き夫婦喧嘩が続く。
車掌見かねて
車掌 「食堂車は空いているようですから食事でもされたら、、、」とちゃっかり宣伝。 奥方、ぶつぶつ言いながらようやく席を開ける。
このようにして座席の奪還は無事終了しましたが、この間30分、同行の日本人には何の挨拶もありませんでした。 イタリアの女性の強さを実感しました。 なにか関西のおばちゃんのようですね。

ユーロスターは、ナポリを出るとローマまでは在来線を走るので高速運転ではありません。車窓には日本の風景に似た山河が続きます。ローマからフィレンツェは高速線を走り新幹線並みにスピードを出します。ここからは車窓が一変し牧草地帯を通過することが多くドイツの風景に似ています。横揺れもなく快適な鉄道の旅で車窓の景色を楽しみながらの3時間半はあっという間にフィレンツェに到着。
フィレンツェは商業都市として栄えた年で、15世紀この地で財を成したメディチ家の保護の下イタリアルネッサンスが開花します。 ウフィッツィ美術館にはダビンチの「受胎告知」、ボッティチェッリの「春」、「ヴヴィーナス誕生」など名画が多く収蔵されています。
これらを駆け足で見て其の日は近郊のカレンツァーノ泊。
翌日は、バスで2時間ほどのところにある、斜塔で有名なピサを訪れました。1173年に作られたこの塔は想像していた以上に傾いており、北側と南側では70cmの差があり、現在も傾き続けているそうです。塔だけでなくほかの建物も傾いており、なんだかか傾いているのが正常な世界に迷い込んだ気分になりました。
Frenze町並み中央の橋はVecchio橋

















































EurostarでFirenzeへ Rome通過
Ufizzi 美術館よりDuomo、Vecchio宮殿を望む Vecchio橋とArno川
Pisaの斜塔 Pisaの洗礼堂

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